フリーランスとして仕事をする場合にもっとも困るのが「報酬の未払い」だと思います。インターネットを介して行う在宅ワークが増えてきている現在、これらのトラブルは多発するようになっています。未払いは防げても、最終的に支払われる報酬が最初の約束よりも少なくなるなどのトラブルに会っている人は後を絶ちません。これらの報酬未払いのトラブルを防ぐためにできることを確認し、そしてそれでもトラブルに会ってしまった場合の対処法を確認しておきましょう。
まずは「発注者の連絡先を確認」しておきましょう。企業名や屋号や個人名、住所、電話番号、メールアドレスは最低限確認しておきたいところです。
メールアドレスで注意したいのはフリーメールと呼ばれる簡単に作成したり削除したりすることのできるものを発注者が使っている場合です。連絡が取れなくなる可能性が高いので注意しましょう。
次に「募集要項の記録をする」ということも大切です。特にインターネットでオンラインの受注の場合は注意が必要です。方法としては募集画面をキャプチャして保存しておく、応募時にメールを受け取っていたら保存しておく、または紙の依頼書を別に作って送っておくと確実です。なぜこのような事をするかというと、オンラインの場合募集要項を発注者側が途中で変更することができるからです。報酬の数字を少なくしたりすることも出来ますのでトラブルの危険性が高いのです。
そして一番おすすめなのが、一つの仕事ごとに「業務委任契約書」を取り交わすという方法です。契約書には仕事の内容納品日、仕様や報酬など重要な事項をきちんと記載しておきます。こうすれば報酬の未払いなどの問題があっても裁判所に訴えることもできます。小さな仕事の場合、面倒なのでいちいち契約書を結ばないフリーランスのシステムエンジニアの方は多いと思いますが請負仕事などをする時は万が一に備えて書面に契約内容を残しておくことが大切です。
上記の方法で報酬未払いトラブルを回避しようと努力しても、トラブルを回避できない場合もあります。そんな時は法律の専門家に相談して法的な手続きにより報酬未払い問題を解決してもらうのがいちばんです。しかし弁護士や司法書士とどう連絡を取っていいかわからない人や、金銭的な理由で相談するのをためらう人もいるでしょう。
そんな人におすすめしたいのが「法テラス」です。
法テラスこと日本司法支援センターは国によって設立された法的なトラブル解決のための駆け込み寺のような場所です。
http://www.houterasu.or.jp/
全国に法テラスの相談窓口がありますので、まずは電話で相談をしてみましょう。相談内容に合わせて法テラスのスタッフが弁護士会や司法書士会などを無料で紹介してくれます。経済的に余裕がない場合も無料法律相談や弁護費用の立て替えもしてくれます。何よりも国が運営している安心感がありますので相談しやすいと思いますので困ったときには法テラスを最初に思い浮かべるとよいのではないでしょうか。